測量、境界(筆界)トラブル


家を建てるさい、測量図がない場合があります。

家を建てるには、建築確認申請をする必要があり、
そのためには、本来は、境界は確定させるのが適正です。

しかし、現実には、建築確認申請の際、行政または建築確認機関は、
境界確定されているかどうかまではチェックしないので、
結果、境界確定させないでも、建築確認申請は通ってしまう、という現状があります。

そのため、本来は、境界確定させるのが適正ですが、
「しなくても通る」ので、「じゃあ、安価にするために、境界確定は、しないでおこう」、
となることが多いです。

ただし、あとあと、近隣からクレームなどで、トラブルになることはままあります。
私の叔母は、境界確定せずに、新築を建て、完成時に、隣家から、
「この部分は、うちの土地。おたくの軒がはみ出ているから、直してください」

というクレームをつけられ、トラブルになったことがあります。

すったもんだの後、
1、土地は隣地さんの言う通りとする⇒約30万円分の土地を、隣地さんに譲ったことなります。
2、叔母の家の軒が出ている部分は、この建物を解体するまでは、許容してもらう。
という条件で、解決になりました。

軒を直すには、おそらく100万円ほどの出費になりますし、
裁判にでもなれば、それ相当の弁護士費用と、結構な時間をとられることになるため、
1は許容し、2は許容してもらい、なんとか解決したわけです。

最初に、境界確定しておけば、30万円ほどで済んだのですが、
結局、あとで境界確定はすることになり、30万円がかかり、
合わせて60万円の出費になりました。

土地は、財産なので、簡単に、「ああ、そうですか」と済むことはなく、
たいていは、近隣トラブルになり、あるいは裁判にまで発展することは少なくありません。

そういうトラブルを知っているため、私としては、
お金はかかっても境界は確定させるべきと思っており、
「トラブルを回避する保険」という意味でも「確定させるべき」、と思っています。

ちなみに、経験深い行政マンや建築士は、私と同様の考えを持っている人は多いです。

ただ、お金をお出しになるのは、施主様ですので、
建築士としては、施主様の判断・決定を、優先することになります。

本来、土地は、境界が確定されているのが基本です。
「確定されていない」というのが、そもそもおかしいのです。
先祖代々の土地なら、本来は、先祖が隣地地主と、境界をはっきりと決めておくべきなのです。
それをしていないから、私の叔母のように、筆界トラブルに巻き込まれ、
お金を損してしまう人が発生するのです。

本当は、法律で、そこまで決めてしまえば、問題は発生しないのですが、
穴のある法律は、この他にも沢山あるものです。

自分がトラブルに巻き込まれないためにも、そして、
自分の子や孫に、そのリスクを残さないためにも、
境界は、確定させておくのが正しいのではないか?
と私は思います。

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